細川連立政権崩壊から一〇年以上が過ぎ、日本政治は再び自民党の長期政権の様相を呈している。しかしその内実は、かつての派閥による「支配」とは全く異なる。目の前にあるのは、一九九〇年代半ばから進んだ選挙制度改革、政治資金規正法強化、行政改革などによって強大な権力を手にした首相による「支配」なのだ。一九九四年以降の改革のプロセスを丹念に追い、浮かび上がった新しい日本の「政治体制」をここに提示する。

竹中/治堅

1971(昭和46)年、東京都生まれ。93年東京大学法学部卒。同年大蔵省入省。98年スタンフォード大学政治学部博士課程修了、Ph.D.(政治学)。99年より政策研究大学院大学助教授。2003年9月~04年8月までスタンフォード大学客員研究員。専攻、比較政治、日本政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)